もやしの栄養価は高いor低い?安くて美味しいもやしを長持ちさせる扱い方と豆知識

4月 12, 2020Uncategorized, 食べ物豆知識, 食中毒

安くて美味しい家庭の味方である『もやし』

安価なのでついつい買ってしまいがち食べ過ぎてしまいがちですが『日持ちしなくて腐らせてしまう』『日常生活での栄養バランスが不安』と言った問題点が出てくると思います。

今回はそんなメリットとデメリットを抱える『もやし』について「栄養バランス」「長持ちさせる方法」を豆知識と交えて解説していきます。

もやしの栄養は殆ど無い!!

バッサリと言ってしまいますが…

もやしの栄養は、ほかの野菜に比べたら殆ど無いと言っていいレベルです。

と言っても何の栄養素が何に比べて含まれていないのかわかりにくいと思います。

一般的に「もやし」と呼ばれているものは大きく分けて「大豆もやし」「緑豆もやし」「ブラックマッペもやし(ケツルアズキ)」の3種類です。

スーパーでよく見かけるものは「緑豆もやし」なので、これをもやし代表として…

緑黄色野菜である「ブロッコリー」と比べてみようと思います。

 

緑豆もやし(生) 100gあたり
エネルギー14kcal
水分95.4g
タンパク質1.7g
脂質 0.1g
炭水化物2.6g
カリウム69mg
カルシウム10mg
葉酸41μg
ビタミンC8mg
βカロテン3μg

ブロッコリー(生) 100gあたり
エネルギー40kcal
水分86.2g
タンパク質5.4g
脂質0.6g
炭水化物6.6g
カリウム460mg
カルシウム50mg
葉酸220μg
ビタミンC140mg
βカロテン900μg

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

緑黄色野菜として有名なブロッコリーの葉酸はもやしの5倍以上。ビタミンCは約17倍と圧倒的な差があります。

ちなみに、同じ淡色野菜であるキャベツと比べても主要な数値は負けています。

この数値はどれも「生」ですので、茹でたり水につけて保存したりすると水溶性の成分(ビタミンCとか)は溶け出しますし、調理すればその分の栄養素はどれも平等に失われます。つまり、この成分値の差は調理の仕方を変えても変わりません。

以上のことから、もやしは栄養満点とは言えません。

 

かといって、ニンニクのような非栄養性機能物質が含まれているわけでは無いので…

もやしは身体に良いのか?悪いのか?と聞かれると、どちらでもないし何とも言えません。

もやしだけで数ヶ月節約!なんて生活をしたら栄養失調になりますし、逆に一切食べなくても問題はない野菜です。

ましてや、もやしは栄養素の種類がたっぷり入って健康にいい!なんて誇張表現は誤解を招くだけです。

たくさんの種類の栄養素が含まれていたとしても、割合的に少ないなら意味がありません。

非栄養性機能物質とは?

栄養として働かないけど薬として働く化学物質。
言ってしまえば、漢方薬みたいなものです。

 

じゃあ食べる必要はないの?

おいしさ目的なら必要あり

ラーメンのトッピング、ナムルなどなど、美味しい料理のわき役として「もやし」は愛されています。

美味しい + 安い + 家計に優しい

この3つさえあればもやしを食べるのに理由はいりませんね?

もやしを食べ過ぎるのは栄養失調になりますが、バランスよく他食品を食べていれば栄養面では問題ありません。

もやしのひげ根はなぜ取り除くの?毒があるの?

もやしのひげ根は面倒だから取りたくない

食感のためって聞いたけど変わらない気がする

こう考えている人は多いのではないでしょうか?

 

もやしは、栄養も無ければ毒も無ければ毒性もありませんのでひげ根を取る必要はありません。

ただし!

海外ではもやしによる食中毒が度々報告されていて死亡者が出たケースまで存在します。

 

毒性がないのに食中毒?

不思議に思えるかもしれませんね。

米国疾病管理予防センターの「緑豆もやしに関するサルモネラ食中毒被害」によると、2014年9月30日から2014年12月15日にアジア系飲食店で提供されたもやしが原因となるサルモネラ腸炎により12州合計115人から健康被害が発生しました。

これは加熱処理が不十分でサルモネラ菌・リステリア菌・大腸菌などが付着したまま食べてしまうためです。

食感を残すためにサッと炒めたり、軽い湯通しでサラダにしたりと…普段の調理でこれらが当てはまる人は要注意です。

 

現在、日本で流通している多くのもやしは、検査体制・食中毒対策などしっかり管理されているため、安全と言えば安全です。

 

しかし、もやしのひげ根・芽の部分は洗浄しにくく雑菌がたまりやすいです。

時間経過による腐敗や生肉と同じまな板を使った調理などなど

家庭での管理不足による食中毒菌の繁殖は日本でも起こります。

したがって、ひげ根・芽の除去は「食感の向上だけでなく食中毒を避けるための作業」だと言えます。

 

ひげ根を除去する理由
・食感をよくする
・料理の見た目をよくする
・洗浄しやすくする
・食中毒対策のため

もちろん、同時に加熱処理をしっかりと行いましょう。

もやしが漂白されているって本当?

現在の日本では漂白されていません。

もやしは2~4日程度で茶色になってしまうほど、日持ちしない野菜です。
そのため、もやしを漂白して新鮮に見せかけることは当たり前でした。

ただし、それは1970年代までの話です。

 

現在では、生鮮野菜等に対する着色料・漂白剤の使用は禁止されています。

 

正確に言うと、消費者の目を誤魔化すために着色料・漂白剤を使って新鮮そうに見せるのが禁止されています。

腐りそうなものを誤魔化して販売したら健康被害が出てしまいますからね。

ただし、殺菌、変色防止、防カビ目的で亜硫酸ナトリウムが使用されることはあります。と言っても、基準値も決められているので特に気にする必要もないでしょう。

たまに野菜には漂白剤が使われていて危険だ!という意見がありますが…

食中毒菌で直接的な健康被害が出るより、使用量が管理されて清潔なほうが何倍もいいですよね?

 

じゃあ中国産のもやしは?

中国産のもやしは日本にありません

元になる緑豆は海外産でも栽培は日本で行われています。

安いもやしをわざわざ輸入する意味はありませんし、輸送中に悪くなってしまいますからね。

漂白剤や添加剤を気にするよりも、食中毒菌への対策を考えたほうが建設的です。

もやしが長持ちする保存方法

もやしを保存する方法は昔からいくつか存在します。

その中でも特に効果的な保存方法を2種類紹介します。

生のまま長期保存したい時

もやしを水につけて冷蔵庫に保存すると長く持ちます。

Step1:プラスチック容器に生もやしを入れる
Step2:ヒタヒタになるまで水を張る
Step3:冷蔵庫へ
Step4:1日1回水を変える

生のまま長期保存したいと言ったらコレ!

水を適宜交換していれば、3日から7日程度保存可能です。

腐敗しにくく、シャキシャキ感を維持しやすいのがポイントです。しかし、同時に水交換の手間が発生します。

また、水に浸し続けると栄養素が溶け出してしまいますが、元の量が微量なのであまり気にしないでよいでしょう。

手間をかけたくない

レンチンで軽く火を通すとそれなりに持ちます。

Step1:もやしの袋の一部に穴をあける
Step2:電子レンジ(500W)で15秒ほど加熱
Step3:粗熱が取れたら冷蔵庫へ

※袋に穴をあけておかないと爆発するので注意しましょう。

食感に多少の変化がありますが、4日程度は保存可能です。

適宜水を変える手間が面倒だという人はこの方法で保存を試してみてはいかがでしょうか?

まとめ

もやしに含まれる栄養素は他の野菜と比べて僅かです。

しかし、栄養がないから食べなくていい!と考えるより安く美味しいもやしは家計に優しい野菜!と考えることで節約しながらもやしを楽しむことが出来ます。

長期保存する際、生肉と同時に調理する際は、食中毒対策としてきちんともやしを洗浄して加熱処理をして美味しくいただきましょう。

参考文献
日本食品標準成分表2015年版(七訂)
食品安全委員会:米国疾病管理予防センター(CDC)、緑豆もやしが原因とみられるSalmonella Enteritidisによる集団感染情報を発表