海の身近な危険生物~磯遊び編~痛みと症状のレビュー付き

夏と言えば海!
海と言えば、釣り・海水浴・磯遊びなどなど楽しいことばかりです。
しかし…
同時に、海の危険生物に出会ってしまう可能性があると言えます。
危険生物って言ってもイメージできない
実は、誰でも知っている意外な生物が危険な時があります!
今回は殆どの岩場や浅瀬にいて危ない生物を見ていきましょう。
地味だけど意外と危ない生物を知っておくだけで、ある程度は被害を回避できます!
ついでに、私が被害にあった生物に関して、痛みのレビューをともに紹介します。
※少々、生々しい表現があります。
牡蠣やフジツボ等の硬い甲殻を持つ生物
皆が美味しい美味しいと食べるあの牡蠣。
テトラポットにビッシリ付着しているフジツボ。
この2種類は、岩場ならどこでも生息しているごく普通の生き物です。
が!
毒性を持つ生き物より怖い存在です。
※被害に合いやすいので
鋭い貝殻は皮膚を切り裂きます。
素足で踏むと皮膚に穴が開きます。
海水浴で動き回り血流が良くなっている状態なので、ザックリと切れた傷から止めどなく血があふれ出します。
血が苦手な人は卒倒してしまうかもしれません。
私の体験
・転んだ拍子に、牡蠣の殻で二の腕を切る。
・痛みはあまり感じず、腕が血まみれになっていることを指摘され気づく
・軽症だったので消毒と絆創膏を張って終わり
磯遊びの際は「滑りにくい靴は必須」「足元をしっかり注意する」「一人で海岸を散策しない」ことが大切です。
また、感染症の原因になる可能性があるため、綺麗な水で患部を洗い流して措置しましょう。
傷が深い場合は病院へ行きましょう!
ガンガゼを初めとしたウニたち
磯で見かけるウニは「アカウニ」「ムラサキウニ」「ガンガゼ」ですね。
あまり危険視されていない為、ウニの怖さを知っている人はあまりいないでしょう。
危険な理由は、トゲトゲしていて足や手に刺さるからです。
とてもシンプルですが、単純であるが故…滅茶苦茶痛いです。そして見た目がグロテスクです。
例えるなら、1m~1cm程の鉛筆の芯が大量に皮膚の下に潜り込んで、圧迫するとズキズキ痛む感じ…
特に「ガンガゼ」は、折れやすく極細の毒性を持ったトゲを持ったウニです。
他のウニと違う点は「抜きにくく」「皮膚の下に残りやすく」「痛みが長時間にわたる」ことです。
・縫い針などでウニのトゲを抜く
・しっかり消毒
・1週間以上続く場合、病院で感染症やトゲが残っていないか診断してもらう
トゲを抜く際は、消毒した5円玉(50円玉)を患部に押し当ててピンセットで抜くと抜きやすいです。
※酢やレモン等のクエン酸が含まれたものを長時間塗布してトゲを溶かす方法もあります。
カツオノエボシ等の猛毒クラゲ
海水浴シーズンで気を付けるべきクラゲは次の4種類です。
沖縄など一部地域のクラゲもいれば、日本各地で見られるクラゲも存在します。
ハブクラゲ
出現時期:5月~10月頃
生息地:沖縄・奄美周辺の暖かい地域のみ生息。
死亡例:あり
本州で発見された例は無く、そこまで気を付ける必要はないでしょう。
ただし、沖縄旅行に行く際は注意が必要です。
地域のクラゲ出没情報をチェックしましょう。
カツオノエボシ
出現時期:3月~8月頃
生息地:神奈川県以南の比較的暖かい太平洋沿岸地域。
死亡例:あり
本州でも見つけられる猛毒クラゲとして有名ですね。
たびたび波打ち際で青いビニール袋と勘違いされるヤバイ奴です。
一部の漁師町では、このクラゲを踏んでパンパンと音を楽しむ子供もいます。
しかし、陸に打ち上げられていても生きているので、触手に触れると問答無用で刺されます。
耐えがたい激痛とアナフィラキシーショックによる死亡例があるため相応の注意が必要です。
また、数年~十数年間、火傷のような跡が残り続ける可能性があります。
ちなみに、カツオノエボシは厳密に言うとクラゲではありません。ヒドロ虫の群体です。
何度か踏んだことはありますが、刺された経験はありません。
興味本位で刺されるのはリスクが高すぎました。
アンドンクラゲ
出現時期:6月~9月頃
生息地:日本海・太平洋沿岸など日本全土
死亡例:なし
海水浴場でクラゲ被害と言えばアンドンクラゲ!と言うほど代表的な激痛クラゲです。
強い痛みとミミズ腫れで真っ赤になります。また傷跡が残り続ける可能性があるため注意が必要ですね。
と言っても、このクラゲは透明で見つけにくく刺されてから存在に気付くことが多いです。
残念ながら、私は元気な個体と出会ったことが無く、触手がほぼ無くなってしまった瀕死の個体しか見つけた経験がありません。
アカクラゲ
出現時期:4月~9月
生息地:日本海・太平洋沿岸など日本全土
死亡例:なし
乾燥したアカクラゲの粉を吸い込むとくしゃみが出ることから、別名「ハクションクラゲ」。
面白い逸話として、かの真田幸村が武器として利用したということから「サナダクラゲ」とも呼ばれます。
見た目も優雅で飼育のしやすさからペットとして扱われることが多いです。
刺されると、火傷のような痛みとミミズ腫れで真っ赤になります。
クラゲ全般に言えることと私のクラゲ被害
「クラゲ=刺されて危ない」イメージが強いため自分から触る人は居ないはずです。
刺された場合は次の処置を行いましょう!
・直接触れないようピンセット等で触手を取り除く。
・海水で洗い流す
・抗ヒスタミン軟膏/ステロイド軟膏があるなら塗る
・病院へ向かう!
※患部を真水・お酢で洗い流すと逆効果の場合あり。砂で擦るのもNG!
クラゲ被害の治療は、痛みを抑えて自然治癒させる方法のみです。
「痛いから原因をすぐに治してくれ~」とお医者さんに懇願しても不可能です。
クラゲは管理されている砂浜や磯にはあまりいません。
逆に言えば、管理されていない地域にいるということです。
遊泳禁止地域等はクラゲが大量発生していることがあるので、知っておきましょう。
ついでに私のクラゲに刺された経験をまとめておきます。
アカクラゲの痛み
・アカクラゲに刺されるとどうなるのか?という興味から触れる。
・指先では痛みを感じない。腕の内側に触手をあてるとピリピリとした刺激のみ。
どうやら私の触れた種類のアカクラゲは、毒針のサイズが小さく毒性も少ないタイプ。または弱り切った個体のようでした。
皮膚が厚い指先は針が貫通せず、毒を注入できなかったってことですね。ただし、目や粘膜に触れてしまったら痛み止めを服用していたはずです。
そのため、決してマネしないでください。
ミズクラゲの痛み
・好奇心に負けて触れる
・全く痛くない。が、若干かゆい
・ヌルヌルして気持ち悪い。でも、かわいい
ミズクラゲは、目に入らない限り気にしなくていいですね。身近なクラゲ界の癒し枠です。
ヒョウモンダコ
見た目から毒々しい色合いの小型タコ。
テレビ番組で取り上げられて有名ですね。
唾液腺や皮膚にフグ毒(テトロドトキシン)を持っていて、触れた手で口や目を触ったり、噛みつかれたりすると大変危険です。
温かい地域に多かったが、近年その生息域を広げているため、多くの地域で見つけることができます。
子供でも捕まえやすいため、保護者はしっかり監視すること!
見つけても絶対に捕獲しようとしないこと!
タコだから食べられると思わないこと!
この3つさえ注意しておけば大丈夫でしょう。
アカエイ等を初めとしたトゲを持つ魚
基本的に魚類のヒレは硬く鋭く、足や手に簡単に突き刺さります。
その中でも「アカエイ」「ゴンズイ」「オコゼの仲間」は毒針をもつ魚として有名ですね。
被害にあうケースは「捕まえようとして刺される」or「気付かず踏んでしまう」のどちらかです。
気付かず踏むパターンは、不慮の事故と同じです。
痛みを感じたらパニックにならず、近くの人に助けを求めましょう。
そして、病院や海水浴場の治療テント等で処置してもらいましょう。
出来ることはそのくらいです。
捕まえようとして刺されるパターンは、知らない生物を素手で捕獲しないこと!
これさえ守っておけば刺される心配はほぼありません。
毒針を持つ魚の体験レビュー
ゴンズイや一部の小型オコゼなど、死亡例のない小型の魚による症状はどれも似ています。
刺されると、患部が腫れ、数時間~数日間ズキズキと疼痛に襲われます。
といっても、死を覚悟するほどではありません。
荷物を運んだり、パソコンを操作したりするのは少し辛いですが…
また、治った後のキズ跡が少しグロテスクです。
皮膚は治っているのに肉の刺し傷は塞がらず、内部にポッカリ穴が開いているシースルー仕様になります。
毒針を持つ魚はタンパク毒が多く、熱に弱いため、火傷しない程度のお湯で温めると症状が和らぎます。
生き物より怖いテトラポット
最後に生き物ではありませんが、海で遊ぶ際に最も危険な物体を紹介します。
それはテトラポットです。
毎年テトラポットの隙間に落ちて死亡する事故が絶えないほど、大変危険です。
昔から知られているこの画像を見たほうが早いですね。

テトラポットは複雑に組み合っており、水の流れが滅茶苦茶です。
上も下もわからず、水圧で身体の自由がきかず、救助される前に溺れ死ぬ…
正確に言うと「水の流れが大きい時のテトラポット」が一番凶悪ってことです。
川に配置されているテトラポットは、常に複雑な水流が発生しているため、奥まで吸い込まれたらほぼ終わりです。
吸い込まれるって大袈裟だな~
と考えてしまうかもしれませんが、数トンの水の威力はとても強く人の力で抗えるほど優しくありません。
私の体験
テトラポットではありませんが…
荒れた海で潜っていた際、水流に身体を持っていかれて背中と胸を思い切りぶつけ血まみれになった経験があります。
沖に身体を持っていかれそうになった時は死を覚悟しました。
まとめ
今回は、海で遊ぶ時に最も被害にあいやすい危険生物と事故について紹介しました。
海で遊ぶ時は、次の3つを意識しておきましょう。
・磯で遊ぶ際は、滑りにくい靴と適切な服装は必須
・知らない生物は直接触れない
・絶対に一人で行動してはダメ
危険生物での被害は、注意していても防げるわけではありません。
もし被害にあってしまった場合、助けてくれる人と一緒に行動することが大切です。
※クラゲの出現時期は目安であり、地域によって異なります。
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