黄色いゴーヤは食べられない?完熟ゴーヤはメロン味って本当?実際に食べてみた結果…

10月 10, 2019食べ物ウリ科の植物, 夏シーズン, 完熟ゴーヤ, 野菜

夏野菜の代名詞の一つとして有名なゴーヤです。グリーンカーテンとしても使われていますね。

しかし、ゴーヤは繁殖力が強いので大量の実をつけて困っている方もいると思います。

全て食べてしまおう!と思ってもゴーヤは栄養があるけど苦くて苦手な方も多いと思います。

そして、いつの間にか黄色くなってゴミ箱へ…なんてこと経験ありませんか?

その捨てるのちょっと待った!

本当はもったいないことをしてるかもしれませんよ?

実はゴーヤは黄色くなっても食べられます!

ゴーヤの苦さが嫌いでも、黄色いゴーヤなら食べられるかもしれませんよ?

今回は、実際に黄色いゴーヤを食べてみた結果と味の評価を紹介します。

なぜゴーヤは黄色くなるの?

そもそも、なぜゴーヤは黄色くなるのでしょうか?

ゴーヤの種類が違うわけではありません。

理由はとっても簡単!

ズバリ!完熟したからです!

バナナと同じように完熟したら黄色くなる。まるでフルーツのようですね。

ちなみに、ゴーヤと同じウリ科の植物である「キュウリ」も完熟すると黄色くなります。

また、普段目にする「緑色の果実(ゴーヤ・ピーマン・キュウリなど)」は、ほとんどが実完熟のままで流通しています。

 

さて、テレビやTwitterで話題になる「黄色いゴーヤ」

苦くない!甘い!美味しい!と巷で話題です。

完熟したおかげで、苦味が薄れ甘味が増したということです。

どうして黄色いゴーヤが売られてないの?

完熟した果実は腐りやすくなるからだよ

植物の実は、完熟すると腐敗しやすくなります。

バナナでイメージするとわかりやすいですね。

黄色くなって美味しいバナナは、時間がたつほど熟れて黒い点が増えて最終的に腐ってしまう。

ゴーヤでも同じことがおきます。

扱いにくく流通しにくいから、黄色いゴーヤは販売されていません。

 

どうしても手に入れたい場合は、種から育てる緑色のゴーヤを追熟させましょう

※追熟とは、収穫後、一定期間を置くことで完熟にさせる方法です。バナナと同じですね。

ゴーヤの場合、1週間ほどで黄色く完熟します。

完熟ゴーヤは美味しいの?食べてみた感想

それでは、本題の黄色いゴーヤを食べてみた感想です。

本当は、実が裂ける直前に黄色く染まるはずだったのですが…台風の影響で中途半端になってしまいました。

大停電中の時に撮影したので、雑な写真ですがお許しください。

中の種が真っ赤に熟れて、ほんのり甘い香りが漂います。

果実酒やソーダに入れたらオシャレな見た目になりそうな強い赤色です。

そして、黄色く完熟した果実の部分は甘い香りはありませんでした。

甘くておいしい!と聞いていましたが、果実の部分はフルーツのような甘さはなさそうです。

それでは、いざ実食!

・赤い種は生食
・果実の部分は生食と加熱処理

それぞれの食べ方で食べた感想です。
※緑色の部分は取り除き、完熟した部分だけ食べました。

赤い種の感想

触り心地:ベタベタ
食感:ヌルヌル
味:ほんのり甘い


種は固く、周りの赤い部分をそぎ取って食べる感じ。
ほんのり甘味を感じられるが、ネットで見た「メロンのような味ではない」。少なくともウリ科の甘味とほど遠い。
例えるなら、「柿」…「柿の種を覆うブヨブヨしたところの味と食感」

美味しい!とはならないが、食べられなくないといったところ。

「柿の風味を無くした柿の種を覆うブヨブヨのゼリー部分」という例えが一番しっくりきます。

ゴーヤでも柿でも、種を保護する役割と食感を考慮すると「ペクチン」を多く含んだ部分なのかもしれません。

大量に集めることが出来たら、綺麗な真っ赤なジャムが出来そうです。

しかし、「種を取り除く手間」と「風味が特にない」を考えると…見た目だけのジャムになりそうです。

もちろん栄養はありますが…「ゴーヤのジャム!」というインパクトと「実際に食べると大したことない」とのギャップが大きそうです。

また、固い種の部分は炒って食べることも可能です。ヒマワリの種と似ていますね。

しかし、基本的に成熟した植物の種は大量摂取NGなので、ほどほどにしておきましょう。

種の評価—

赤い部分を好む人は少なそうです。購入してまで食べるものではないでしょう。
炒った種は、ナッツのような風味で美味しいです。

 

黄色い果実の感想

触り心地
気持ち柔らかくなったゴーヤ

食感
ボソボソ/締まりがない食感(生食)
ボソボソとホクホクの中間(加熱)


苦味はほぼなく、ほのかなエグミと甘味を感じる(生食)
エグミも少なくなり、ほんの少し甘味が増した(加熱)

良く言うと「甘味としっとり感が少ないカボチャ風の野菜」
悪く言うと「ボソボソゴワゴワの舌触りと噛みごたえのない歯触りのナニカ」

味は苦味が消え、ゴーヤ嫌いでも食べられます。

ですが、好んで生食をする人は少数派だと思います。

生食・加熱にかかわらず、食感があまり良くないです。

調理するなら、すり潰してポタージュスープorスムージーくらいでしょうか。

食感を誤魔化してしまえば、ほんのり甘い野菜として扱えます。

栄養はともかく、美味しいと感じる調理のバリエーションが少ないですね。

流通しない原因は、「腐敗しやすい」だけでなく「使いやすさ」も関係しているかもしれません。

果実部分の評価—

全体的にほんのり甘くなり、苦味が嫌いでも食べられる。

が、調理方法が限られるのがネック!購入してまで食べる味ではない。

捨てるのはもったいないから食べるものであり、狙って食べるものではないですね。

完熟ゴーヤはメロン味なんてしない!!

たびたび書籍やネットで見る「完熟ゴーヤはメロンの味」なんてものは…

一切感じませんでした!!

実際はメロン感もフルーツ感も全くありません!!

ほんのり甘い程度です。

…というより、ゴーヤの面影すらありませんでした。

この「ゴーヤの面影がない」というのが一番の問題です。

元々の苦味のインパクトに比べたら無個性と言って良いほどです。

完熟ゴーヤを活かす調理法を考えようとしても、活かす部分がなくなっているわけで…

食材としてキャラクター/個性が完全に死んでいる状態なわけで…

「完熟ゴーヤである必要がない」となってしまいます。

美味しい料理に出来ても完熟ゴーヤを使っている意味が少ないですよね?

また、そんな「ただほんのり甘いナニカ」を紹介しようとしたら

「もとはゴーヤだった」「ゴーヤがこんなに甘い!」としか挙げることができなくなるわけです。

「完熟ゴーヤはメロンの味」というのは、ウリ科で甘くなる=メロン!の発想から生まれたイメージなのでしょう。

まとめ

それなりに期待していましたが、実際に食べてみるとガッカリ感が勝ちました。

不味いなら調理方法で美味しくしてやろう!と考えていましたが…

美味しく調理しようとしても、完熟ゴーヤである必要がなくなる食材でした。

冷静になって考えると「美味しいなら普通に流通しているはず」なので、当たり前ですね。

結論!完熟ゴーヤは、美味しい料理も作れるがわざわざ食べる必要がない。

「完熟ゴーヤは美味しい!」ではなく「完熟してもゴーヤは食べられる」と考えておきましょう。

勘違いさせてしまいそうですが・・・

不味いわけでなく「調理のバリエーションが限られるだけ」なので、美味しく食べることは可能です!

オススメの調理法は、ポタージュスープとスムージーです。

ゴーヤが苦手でも、苦手の原因すら消えているので安心して食べてみてはいかがでしょうか?