関東で過去最強クラスの令和元年台風15号を体験したお話

9月 22, 2019レビュー・体験談, 防災・予防・被害対策便利な情報, 台風, 被災, 防災情報

私の体験した台風15号の被害やっていたことをまとめた記事です。

↓台風対策とやっておくべきことはこちらの記事で紹介しています。↓

個人の主観、情報、そして、現在進行形で被災中であり(復旧しました)、外部のニュースがまともに無い状態です。

内容は自分語り3割、考え対策したかったこと3割、役に立ったモノの3割、その他1割で構成しています。

あくまで、体験談の一つ・便利な知識程度にお読みください。

台風直撃

風が吹き始めた頃は、普段の台風と変わらない風音と雨音でまだ余裕がある状態でした。

しかし、まだまだ序の口だったようで…

「外に出たら確実に大怪我するとわかる強烈な風音」で精神的余裕は一切なくなりました。

何かが飛ばされ叩きつけられ擦り付けられる音が常に鳴り続け、ピシャーンと雷のような音がしたと同時に停電しました。

後日聞いたところ、電柱に何かが当たり火花が散った音だったそうです。

停電が1週間以上伸びた原因がコレ… 電柱の破損です。

この時点でもう少し情報を収集しておくべきでした。

近所の情報から、どこの何が被害に遭ったのかを明確にして置く必要がありました。

被害の確認

家の瓦は数枚割れ、道の周辺に数百本の釘が散乱していました。

これはトタン釘とスクリュー釘だと思います。

道に散乱した数百本の釘の一部

写真は午後の涼しい時間に拾ったものです。実際は3倍~4倍ほどあります。

自動車が通る道に数百本の釘が散乱…気付かず放置していたらと思うと怖いですね。

釘は、屋根の上にもありました。強風で飛ばされたものだと思います。

釘に限らず、鋭利な金属片は大変危険です。

車のタイヤに刺さったら、被災時の移動手段が一つ無くなります。

文字通り致命的です。絶対に確認・回収するべきです。

破損した瓦の一部と屋根にまで飛ばされた釘

そして、瓦は何かが当たる・屋根から落ちる以外で割れることはまずありません。

強風でズレる・めくれる・はがれる程度です。

つまり、硬い・大きい何かが飛んできた証拠です。

瓦が割れていたら、電線(電柱)・自動車・窓を入念にチェックしましょう。
※私は、電柱の破損を見逃して停電が1週間ほど延びました。

ライフラインの確認

水道・ガス・電気が通っているかいないかで被災生活の難易度が変わります。

真っ先に確認することであり、イメージもしやすいので簡単に書いておきます。

電気

・停電は不便だが、停電だけならまだ楽。1週間を超えるときつい。
・オール電化だと致命的。
・連絡手段と情報収集のためスマホの充電は大切に。モバイルバッテリーが便利。
・日が暮れると何もできなくなり、暇になる。
・エアコンが使えないので、熱中症になりやすい。

長期停電の場合は、ブレーカーを落しましょう!
漏電で火災が起きる可能性があります。

ガス

・お湯を沸かす、料理ができなくなる。
・お風呂や汗を流すことができない。
・熱帯夜を汗の不快感と共に過ごすことになる。
・卓上ガスコンロがあれば便利。土地があるならキャンプ用品でも代用できる。

水道

・常備水がなければ、死が見え隠れする。一番重要。
・水道 + 他一つが止まっているならば即避難したいほど
・どんなに防災に疎くても水だけは確保しておかないと死ぬ。
・水の配給に備え、水用の容器を用意する。

水と食料があるなら体調崩さない限り生きていられます。無いなら、死が見えます。

被災中(停電中)の夜

夜は、真っ暗です。懐中電灯があってもほぼ何もできません。

何日続くかわからない状態で、無駄に電池や電灯を消費することを避けるため、出力の弱いライトを数個設置しました。

防災用のそれなりのライト1つ使うより…

100均のライトを数個置いたほうが便利!

また、園芸用の太陽光で蓄電するタイプのライトは、とても役に立ちます。

移動が楽になり、足のケガを防ぎ、昼間は太陽光で蓄電できる。

光量は少ないですが、小さくても光があると安心できるものです。

被災時の外出

避難・食料の買い出し・ガソリン(燃料)を求める車で、街中は大渋滞。

さらに信号機は停止しているためパニック状態です。

譲り合い・交通ルールが消えてしまったと思えるほど、

運転マナーと治安は悪くなります。

特に、ガソリンスタンドの渋滞に巻き込まれると確実に数時間ロスします。

停電時に営業しているガソリンスタンドはとても少なく、遠くの地域からガソリンを求めて来る人もいるほどです。

パニック状態 + 道をよく知らない自動車が集まっている状態です。混沌と化しています。

更にいうと、災害の経験が少ない地域のガソリンスタンドではパニック状態の人をまとめる能力が乏しいです。

 

結果、ガソリンを求める人の渋滞で・・・

「本当に避難・支援を求める人が動けない」状態になります。

地域の物資配給は〇〇時まで、と聞き余裕をもって外出してもガソリンスタンドの渋滞に巻き込まれると間に合わない可能性があります。

ガソリン目的で無いなら、「営業しているガソリンスタンドの付近を通行しない」ほうが良いです。

また、突発的な地震と違い、台風は被害がある程度予測できます。

被災して慌ててガソリンを求めるより「台風の前にガソリンを入れておく」ことが賢いですね。

食糧の確保

水と並んで必須なモノが食糧です。

といっても、防災グッズ・非常食を用意してあるなら数日は安心です。

冷蔵庫→冷凍庫→保存食(非常食)の順で食べていけば3日は持ちます。

腐りやすいものから処理していくイメージです。

また、停電時は冷蔵庫を何度も開いて確認するのはNGです。

極力冷気を逃がさないように、最低限の開閉にしておきましょう。

気温によりますが、冷凍食品なら1日から2日ほど持ちます。

冷蔵庫に何も食品が無い場合は、食料の買い出しが選択肢に入ります。

先ほども書きましたが、被災時の外出は危険が伴います。

そして、スーパーやコンビニにたどり着いても食料は殆ど売り切れていることが多いです。

最悪の場合、チョコレートやスナック菓子などのお菓子類を買っておきましょう。

カロリー摂取と甘味でのストレス軽減が望めます。

生菓子でないなら、長期保存も可能なものが多いです。

※日持ちしない食糧より、お菓子は余っていることが多いです。なぜでしょうか…

被災時の体調管理

被災時の体調不良は、とても危険です。

水の確保、水分の摂取、食品の衛生などなど、健康状態に関係することは意識しておくべきです。

詳しくは厚生労働省の「避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン」に書いてあります。

東日本大震災のものですが、一度目を通しておいて損はありません。

↑には書いてありませんが、個人的にやっていたことは…

台風の季節ならではの「蚊の対策」です。

過剰なストレス状況下での蚊の存在は…想像以上にキツイです。

痒みでの集中力低下、睡眠不足、ストレス増加…

修繕作業中に怪我をする間接的な原因になります。

 

蚊取り線香を使う他、足を綺麗に洗う(除菌シートでもOK)と劇的に刺されにくくなります。

簡単に説明すると、お風呂に満足に入れない状態だと蚊が寄ってきやすいからです。

なぜ足の洗浄で刺されにくくなるのか?という疑問の答えは、

田上大喜さんの「蚊が何故人間の血を吸いたくなるのかを、ヒトスジシマカの雌の交尾数で検証する」を読むと解決します。

防災用品として「除菌シート・消毒用アルコールジェル」を準備しておくと安心です。

衛生面を向上させるアイテムですが、蚊の対策にも使えます。

情報の集め方

停電時、テレビは見られません。スマホ回線もつながりにくい状態です。

ラジオ・他人からの情報が大切になります。

といっても、ラジオの情報はリアルタイムではありません。欲しい情報が入手できないことも多いです。

ネットも電話もテレビも無い被災時の有効な情報源は、主に人づてになります。

また、市役所・避難所でも情報を公開していることがあります。一度、行ってみてもよいでしょう。

Twitter(SNS)が開ける環境ならラッキーです。

ラジオやその他情報源よりも、リアルタイムで自分に必要な情報が入手できます。

スマホの充電と相談して、自分の求める情報を調べて覚えておきましょう。

次に便利なモノが「三大キャリアが提供している緊急速報メール」「地域の防災メール」です。

この2つのサービスを常日頃から、受け取る設定にしておくべきです。

特に地域の防災メールは、とても便利です。

自分から出かけて情報を集めるより「危険が少なく」「迅速に」「情報のログが残る」良いこと尽くめのサービスです。

被災時の保険の話

保健の種類により、罹災(りさい)証明書・被災証明書が必要になる場合があります。

ザックリ説明すると「被害が大きい時は罹災証明書、被害が小さいなら被災証明書」です。

2つの詳しい違いは「罹災証明書 被災証明書 違い」で調べた方が分かりやすいです。

手続きは市役所で可能です。火災保険の請求や税の減免手続きに必要になります。

また、被害の箇所を「応急処置する前に」写真を撮っておくことが大切です。

実際の被害の様子を記録しておくためです。罹災証明書で必要になると思います。

キャッシュレスに慣れ過ぎたデメリット

現代は、現金を持ち歩かなくても買い物ができるキャッシュレスの時代です。

でも、停電時は現金のみになります。状況を考えたら当たり前ですね。

キャッシュレスに慣れ過ぎた人は要注意です。私の様に恥をかくことになります。

まぁ、恥で済むならマシですが…

お金が無ければ、食料品・土嚢やブルーシート・燃料が購入できません。

ハッキリ言うと「手持ちの現金が少ない=何もできない」です。

水や食料は買ったり支援してもらえたりしますが、お金は自分で持っておくしかないです。

被災した時に即チェックするべきことは、まず 現金 です。

災害は滅茶苦茶お金がかかります!

普段から財布に余裕を持ってお金を入れておき、通帳・キャッシュカード・本人確認できるものを安全な場所に移動させましょう

金融機関が機能しはじめる数日間を耐えれば、現金が引き出せます。

まとめ

以上が、台風15号の体験談とやっていたこと、やりたかったことです。

いかがだったでしょうか?

最後に重要なことを簡単にまとめて終わります。

被害の確認
災害直後は、近所の人の話と情報を共有して自宅周辺の被害を明確にする。
重要なモノ(電柱など)に破損があった場合は、出来る限り早く連絡する。

ライフラインの確認
長期停電は、ブレーカーを落としておく。
断水の確認。最悪の場合、避難が必要になる。

被災時の外出
出来る限り外出を控える。
どうしても外出するなら、混んでいる地帯(ガソリンスタンド周辺など)を避ける。

所持金の確認
お金がないと何も買えないし、何もできない。
防災グッズと並んで重要になるモノが「現金」。

情報収集
被災時の情報は、何より大切。
SNSが使えるならば、充電と相談しつつ情報収集。インターネット回線がないなら市役所・避難所で情報を集める。

お読みいただきありがとうございました。